なぜいま鉄仮面なのか

鉄仮面をあのスタンドに飾りたい

スケバン刑事II/鉄仮面/スタンド

このコンテンツは決して「鉄仮面好きの、鉄仮面好きによる、鉄仮面好きのためのコンテンツ」などという仰々しいものではなく、今のところは単なる「偏執狂による自己満足ページ」に過ぎません。造形作品に関しては「鉄仮面の決定版プロップレプリカが欲しい!そしてあの白い鉄仮面スタンドに飾りたい!」という一心によるものです。ただ、このような手の込んだ自己満足サイトと作品を発表するのにははっきりとした[目的]があります。それは、日本中のスケバン刑事IIファンが今一度決起し、スケバン刑事IIという秀逸なテレビドラマ作品を見直し、そして鉄仮面が有する得体の知れない芸術性について当時を知る同志たち皆で共有したい、という確たる目的です。ゆえに、二代目麻宮サキ限定の色彩が濃いので、和田先生や原作の熱いファンの方、初代至上主義の方、風間三姉妹マンセーの方々にはとりあえずゴメンナサイ、です。逆に、ナンノファンの方であればスケバン刑事IIはお好きでなくてもそこそこ楽しめるかとは思います。

プロップ(小道具)の魅力

鉄仮面/プロップの魅力

©和田慎二・白泉社・東映・フジテレビ

スケバン刑事と言えば即座にヨーヨーを想起されるかと思います。当時氾濫していた海賊版ヨーヨーから、ここ数年オークションで見かける出来のよいレプリカまで、ある意味「飽和状態」であるヨーヨーに対し、鉄仮面に関しては決定版的なモノを未だ目にしません。ゼネプロのキットを組んでただ塗ったものや、版権を全く無視したフルスクラッチ品などをオークションで見かけたりもしますが、それらは残念ながらペイントやシルエットの面でプロップには遠く及ばないのが実情です。技術的な面もさることながら、何より『魂』が宿っていないんです。

スケバン刑事IIの本編で随所に登場し、最終的にはストーリーの鍵を握る存在となるあの鉄仮面は、[重厚感]があって[悲哀]があって、そして[恐ろしさ]をも併せ持っていました。重厚感とはつまり当時の小道具を担当した装美社のクルーのテクニックであり、悲哀や恐ろしさとはつまり物語における早乙女志織(五代陽子)の数奇な運命そのものなのです。これこそが「プロップ(小道具)」の魅力なのではないでしょうか。実態ある造形物が物語の中で効果的に使用されることによって意義を持ち、そしてそこに魂が宿るのです。

ここでは、私が10数年に渡って集めたゼネプロ製キットをベースとした作品群を中心に、「プロップとしての鉄仮面」と「造形物としての鉄仮面」「物語の中のキーアイテムとしての鉄仮面」という側面からあれこれ語っていこうと思います。

全国に潜むコアな同志のみなさまへ

大日本工房/スケバン刑事II/鉄仮面

このサイトのこのページに辿り着いた方は少なからず「スケバン刑事II」ないし「鉄仮面」にご 興味がおありなのかと思います。当時からのファンの方、放送終了後に何故かこの作品にハマってしまた方や、「当時なんとなく知ってはいた」という程度の方 など様々でしょう。ただここで一つだけ断っておきたい事がございます。それは、私が「スケバン刑事II研究家でもなければ鉄仮面マニアでもない」という点 です。これはつまり、私を超える知識をお持ちの方や当時の裏話をご存知の諸先輩方が数多いらっしゃることはわかっていて、このサイト内の私の記述や考察に 対して異論・反論が噴出するのは自明であることからの一種の“予防線”なのです。

このサイト内には、現在入手しうる資料や映像を基にした私 なりの検証・考察を掲載しています。放映当時9歳だった私も毎週テレビの前で興奮していましたが、当時すでにオトナだった方々には敵いません。同人サーク ル系の猛者はもちろん、当時の業界関係者の方たちなどは私にとって「神」であり、そんな知識人(生き証人)の皆様の力でこのサイトの不備や誤りを補完して 頂きたいのです。

伝説のゼネプロ製キットを見直そう

ゼネラルプロダクツ製鉄仮面キット

「スケバン刑事 鉄仮面」などのワードでググって頂いたらおわかりか と思いますが、世の中には鉄仮面の情報がとても少ないように思います。VHSやLD、DVDなどの映像資料を第一とすると、続くのはB-CLUB(バンダイ刊)や当時発売されていたシナリオ本や研究本くらいのものです。また伝説のゼネプロVF(バキュームフォーム)キットにしても、絶対数が少ないこともあ りましょうが「完成作例」の画像などはほんの数件しか存在しません。もし、このサイト内の引用資料以外に「こんなのもあるよ」という場合はぜひご連絡頂く か、連絡板(近日開設)に投げて頂きたいと思います。また、ゼネプロキットに詳しい当時のGK業界の方や、プロップに詳しい番組関係者の方々からも貴重な情報・エピ ソードを頂ければ幸甚の極みにございます。頂いた情報や資料は、許される範囲内で当サイト内の記事に反映させて頂きますが、秘蔵写真などのNG資料につい ては公開を控え、作品づくりの一助とさせて頂くに留めることをお約束させて頂きます。

造形家「ハタナカマコト」について

ターミネーターエンドスケルトン/ハタナカマコト

私は2011年にこのようなサイト作品群を発表し、そしてこんな形で世に紹介されたりもしてきました。ターミネーターという世界規模の作品をテーマにしたものだっただけにその反響も大きく、ありがたいもので今となっては業界で「エンドスケルトンの造形・考察といえばハタナカマコト」と評されるまでに至りました。小道具(プロップ)の検証・考察・再現の楽しさと、その過程で築かれた人間関係や集まってくるモノや資料たち。いずれも現在の私の人生を彩ってくれる財産であり、生き甲斐ともいえます。

日本国内限定という意味でその規模は大きく違えど、「スケバン刑事IIの世界でも同じことをできたらなあ」という欲望に起因している変態的活動が今回のこのコンテンツであり、作品制作なのであります。

名フィニッシャー・eno氏との共作

eno/エイリアン/プレデター/フィニッシャー

ゼネプロ鉄仮面キットの改修・製作には、エイリアン作品のフィニッシャーとしてお馴染みのeno氏にも参加してもらっています。エンドスケルトンのプロップ考察で培ったノウハウで私が鉄仮面プロップを研究し、そのアウトプットをeno氏が担当するという形です。このサイトでご紹介している作品群の全ては、「塗りのプロ」であるeno氏がいなければ実現しなかったことでしょう。プロップの色味だけでなく質感さえも再現してしまうそのテクニックは、残念ながら私にはありません。ですので、ペイントに関する解説部分にはeno氏にも執筆してもらっています。

またこの活動自体も、氏をはじめとする「『大日本工房』プロジェクト」の構成員らの尽力とその工房設備により成り立っております。T-STUDIOでエンドスケルトン考察のアシスタントをしてくれている加藤大貴君もその構成員の一人で、今では私以上の知識と考察力があり実に頼もしい仲間の一人です。詳しくは大日本工房の構成員紹介ページをご覧下さい。

著作権・版権に関する考え

スケバン刑事II/鉄仮面/資料

エンドスケルトンと同じく、私は早乙女志織の鉄仮面に対してある種の「芸術性」を感じています。ストーリー上では大きな鍵を握っているし、また話数が進むにつれてその様相が少しずつ変化していく小道具(プロップ)の魅力も満載ですが、その根底にあるのは造形美であったり意匠性といった芸術的側面であることを信じて疑いません。この考えを踏まえて、以下に著作権に関して見解を述べます。

1.サイト内の私の造形作品は1987年頃に正規ライセンスの下で販売されていたゼネラルプロダクツ社のキットを素体とした改造・改修作品であることから、版元の権利を一切侵害しておりません。

2.芸術的側面からの作品製作・発表の場である当サイト内の検証・考察記事に引用される映像資料や書籍記事にはすべて引用元を明記しております。またこれは著作権法第32条「公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。」の中の「批評・研究」の目的での引用であることをここに主張致します。

作品の譲渡・製作代行について

スケバン刑事II/ゼネプロ製鉄仮面キット徹底改修

サイト内の作品の譲渡要請、またはゼネプロキットの改造・改修請負も場合によって受ける可能性はありますが、これは営利目的の活動ではなくあくまで造形材料の実費と製作所要日数換算の手間賃を実費にて申し受けるに留まります。これはほとんどボランティアに近い作業ゆえに、スケバン刑事IIという作品や鉄仮面に対する熱い想いを語って下さるようなマニアやコレクターさんに対してのみ受け付けさせて頂きます。「とにかく欲しい!」という方はとりあえずメールにて想いのたけをぶちまけてみて下さい。